『海外は，日本語が通じないし，町を歩くのだって不安なのに，車の運転なんてできるわけないじゃん！』
皆さんの中にはそう思っている人も多いのではないでしょうか？
実際に海外は日本とは事情の異なることも多く，運転はかなりハードルが高いかもしれません．
でも，一度体験すると，海外ドライブはやみつきになってしまいます！
ここでは皆さんに海外ドライブをお勧めする理由を５つ考えてみました．
【その１】海外旅行は時間がない！ドライブで時間とお金を節約すべし！ 【その２】有名観光地が全てではない．無名の行きにくい場所にこそいい場所がある！ 【その３】その国のことを肌で実感できる！ 【その４】滞在したい場所に長くいられる，メリハリのある旅ができる！ 【その５】帰った後の感動はひとしお！
【その１】海外旅行は時間がない！ドライブで時間とお金を節約すべし！
短い夏休みやGWを利用して海外にやってくる皆さんも多いと思います．
その短い休暇の大部分が移動時間と待ち時間で消費されてしまいます．
これを，レンタカー利用で節約できちゃいます！そればかりか無駄な出費も抑えられます！
実例を挙げてこれを以下検証してみましょう．
【例えば】オーストリアのウィーンからザルツブルグに行く場合
オーストリアのウィーン，ザルツブルグという都市．都市によって交通の便がまるっきり違います！
私は比較的オーストリアのウィーンを良く訪問します．
ウィーン訪問であれば地下鉄は日中４分間隔で山手線とほぼ同じ，路面電車もバスも頻発していて非常にわかりやすくスムーズに移動可能です．
運賃が高いことを除けば公共交通機関で問題はありません．
一方，チロル地方周辺では，公共交通機関はバスしかありません．
しかも，バスは１時間１本と言うことも珍しくありません．
ここではウィーンからザルツブルグ（チロル地方周辺）に行く場合を考えてみましょう．
ザルツブルグ
モーツアルト生誕の地で，夏の間はザルツブルク音楽祭を開催しています．
ウィーンフィルはもちろん，世界中から有名な演奏家がやってきて連日昼間から夜までコンサートが開催されています．ザルツブルグに行くには，一般的にはウィーン中央駅からオーストリア国鉄ÖBBで行くか，西駅からウェストバーンという私鉄を利用していきます．所要時間は2時間30分から3時間程度です．
ザルツブルグ駅は町外れにあり，そこからザルツブルグ旧市街までバスで10分です．
列車は１時間に一本程度です．
例えばホテルをウィーンの中心地のケルトナー通りにとったとして，比較してみましょう．
【鉄道利用の例】ウィーン→ザルツブルク
07:00 起床，朝食（ホテルorカフェ）
08:30 出発！
地下鉄シュテファン広場駅→ウィーン西駅へ
09:00 ウィーン西駅に到着．
09:42 ウェストバーン（私鉄）のザルツブルグ行き乗車．（2020年4月のダイヤ）
12:48 ザルツブルグ駅到着．バスを駅前で探して，バスのチケットを購入．
13:15 バスに乗車
13:30 旧市街入口のバス停到着．
お腹が減る時間なのでレストランへ．
食べて出てきたらもう15時前．
おや？もうあんまり時間がないみたい。
じゃあ，ザルツブルグ城に登って，モーツアルト博物館に行って…もう17時？
ご飯食べて18時…じゃあ，コンサート行こうか！
19時から2時間だねー．素晴らしいコンサートだけど…アンコールまで聞けないや．21:12には，ウィーン行きの最終便が発車してしまいますからね．
21:12 ウェストバーン（私鉄）のウィーン行き最終便乗車．
00:18 ウィーン西駅到着．
路面電車は終わっちゃったし，地下鉄で帰ろう!
…えーっと，西駅からシュテファン広場方面は…0時28分最終！
00:28 地下鉄ウィーン西駅発シュテファン広場方面行き
00:35 シュテファン広場着
01:00 ホテル着．
お疲れ様―！
ちなみに料金は，ウェストバーンで片道25ユーロ，往復50ユーロです．
これに地下鉄がウィーン・ザルツブルグ両側で合計10ユーロくらいですから，合計70ユーロ（8,750円）です．
【レンタカー利用の例】ウィーン→ザルツブルク
07:00 起床，朝食（ホテルorカフェ）
08:30 出発！
ウィーンからザルツブルクまで大体250kmくらい．
高速道路を利用して風光明媚なモントゼーのドライブインで休みながらザルツブルクに向かいます．
13:00 ザルツブルグ旧市街の駐車場に到着＆昼食．
14:00 ザルツブルグ城に登って，モーツアルト博物館観覧
16:00 モーツアルトカフェで一休み．旧市街を散策したり，夕食を食べたり．
19:00 コンサート．結局コンサートはアンコール2曲やって21時30分終了．
じゃあ帰ろう！
コンサート終了後，レンタカーで帰れば，0時30分頃ウィーン帰着．
疲れたらウィーンまで戻らないでリンツで泊まってもいいですね．車は明日8時半に返せばいいのですし．
ちなみにレンタカーは75ユーロ（9,000円）くらい，これに高速料金３日有効チケットで9.4ユーロ（往復）とガソリン代で35ユーロ（4,000円）くらい．合計119.4ユーロ（13,970円）です．
２人以上なら明らかに電車より安いです！
ちなみに，
もし私がこのルートでザルツブルグに行くなら，時差の関係でヨーロッパは早起きが苦にならないので
前日に車を借りて朝4時前にスタートし，8時ごろザルツブルグに着いて誰もいないザルツブルグ城を独り占めします！
降りてきてゆっくり観光してお昼のコンサートを楽しんで16時にはザルツブルグをでてウィーン空港20時チェックインで返却します．
行動時間を少し他の人とずらすのも，時間を有効活用するには重要ですよ．
【その２】有名観光地が全てではない．無名の行きにくい場所にこそいい場所がある！
例えばアフリカのナミビア共和国．
ナミビアといえばナミブ砂漠が有名ですが，スワコップムントのアシカの群れや，海岸にあるウオルビズベイからナミブ砂漠のセスリムに向かう無人地帯のあの音のない世界は，レンタカーを自分で運転していかないと味わえない感動です．
公共交通機関は，当たり前ですが利用者が一定数いる前提で設定されます．
だから，こういう誰もいない場所を独り占めできるような場所に公共交通機関だけで到達することは理論的に不可能！
有名観光地も悪くはないのですが，せっかくの海外旅行です．
世界は広いことを体験する旅を皆さんも是非体験してみてください！！
【その３】その国のことを肌で実感できる！
ガイドブックで見ていただけではわからない生の現地の生活を体験できるのもドライブのいいところです．
現地に着いて車を動かし始めて，私たちが最初に行く場所はいつも大体スーパーマーケットです．
駐車場に止めて，いろいろな商品のラインナップを眺めて買い物してみると，物価やら人々の様子が直接体験できます！
また，時にはヒッチハイクの人を乗せたり，売り子にたかられたりすることもあります．
貧しい国では突然窓掃除を勝手に始められてお金を請求されることもあります．
こういうハプニングは，ツアーでは絶対に経験できません．
自分で交渉したりしなくてはならないのですが，それも実は自分のコミュニケーション力を磨くことにもつながります．
海外に来たのだから，積極的にこういう文化体験を楽しみましょう！
【その４】滞在したい場所に長くいる，メリハリのある旅ができる！
ツアーは「幕の内弁当」のような旅行です．
有名な観光地がちょっとずつもれなく盛り込まれていて，おおよそ全ての見所を見て回れます．
しかし，それはいわゆる団体行動で見て回っているため，その場所が気に入ったとしてもその場所に長居をすることはできません．
公共交通機関を使う旅は「のり弁当」のような旅です．
多くは見て回れないけれど一点豪華主義の期待通りの旅で，ハズレはほとんどありません．
ガイドブックに書いてある通りの物が実際に見れます．
でも，予想外の見所に出会うこともありません．
これに対して自分で運転していく旅は，生命の危険がない限り，居たい場所に時間の許す限りいることができます．
また，途中まで計画しておいて，状況に応じて行先や滞在期間を変更して旅する自由もあります．
「バイキング」のような旅といえばいいでしょうか．
プリンが美味しかったらプリンを２つ３つ食べてもOKです．食べ過ぎ（長居）には注意しなくてはなりませんが，自由に旅をしたい人にはぴったりの旅行ができます！
【その５】帰った後の感動はひとしお！
自分で運転して行った場所，自分で乗り越えた危機だからこそ，
ただ通り過ぎる旅では得られない思い出ができます．
個人的には南米のボリビアでウユニ塩湖にレンタカーで突っ込んだあたりが割合に大きなサバイバル体験でしたが（詳細はまた…）これが大きな思い出になるものです．
適度な冒険は楽しいものですよ！
結び
海外ドライブの魅力は伝わりましたでしょうか？？
でも，
どうやって車を借りればいいの？
現地の道路・交通事情はどうなっているの？
危険じゃない？
そういった疑問にお答えするために，随時『海外旅行記』を更新中です！
是非ご覧ください！
