世界車旅行 ~Wild Animal Driving~
世界を車で走ってみませんか?

背景:nana

【ウィーン発スロベニアの旅②】スロベニアから次にどこに行こう!と思いきや…盗難・事故に対する対処方法について😭

オーストリア

世界最大級の鍾乳洞のポシュトイナ洞窟観光を楽しんだKとnana
鍾乳洞の中を列車で走るという貴重な体験をし,様々な種類の鍾乳石を堪能.
洞窟内に生息する不思議な生き物『ホライモリ』にも会うことができました!

洞窟体験も終わり,そろそろ帰ろうとしたその時,
油断しきった私たちを待っていたのは,悲しい現実だったのです….

【2017年8月5日(土)午前11時過ぎ】ヨーロッパだからって油断は禁物!!押し寄せる後悔の荒波…

車のドアが空いている+割られたガラス=😭😭😭

あれ?車の様子がおかしい・・・

Kがドアを開けようとしたところ,扉のロックがかかっていません.
後ろに回ってみたところ,後方座席の小さな三角窓が割られて車内にガラスが飛び散っています!

そして,nanaの鞄の中から貴重品の入ったリュックが消え失せてるではありませんか!

K
K

ああ!!車上荒らしにやられた!

なくなったものを確認したところ,nanaのものばかり….
財布とパスポート,そしてウィーンに来てから書いていた馬のスケッチと色鉛筆も無くなってしまっていました.
Kのカバンも一応開けた形跡があり,iPadを取り出した形跡があるのですが,それは元に戻していました.

Kは,大学時代からのアップルユーザーです.
理由は大学生協で「今なら学生用のビザカードのデビューカード発券と10回分割無利子払いができるキャンペーン中!」という謳い文句にまんまと吸引されて使い始めたのが運の尽き.すっかりマックの機械に飼い慣らされてしまい,アップルの機器を使い続けています.

で,今回はiPhoneとiPadを紐付けして持ってきており,万一iPadを盗もうものなら「iPadを探す」というソフトを立ち上げて犯人の居場所を突き止めることができます.
おバカちゃんはそれを知らずに持ち出してまんまと現行犯逮捕に至るのですが,流石にそこまでバカではなかったようでした.

当初は,スロベニアからさらに南下してクロアチアの方面に行く予定でした
しかし,パスポートがないと,この先のクロアチア国境で検問をやっていたら万事休すです.
しかもこのままではnanaは日本に帰ることもできません.
そこでやむなく旅はここで中断してウィーンに帰ることにしました.

nana
nana

(´;Д;`)

現場… (´;Д;`)

悲しみに暮れているわけにもいかない!被害にあったらまずここへ!!

でも,その前にこのポシュトイナで絶対にしておかなくてはならないことがあります.

それは警察に出頭して盗難証明書(Police Report)を書いてもらうこと!!
これがないと,保険金も下りない上にパスポートの再発行すら怪しくなります.

そこで警察を探して訪ねました.
係の警察官はギリ英語がわかる女性でした.
無くなったものと時間を説明してポリスレポートを書いてもらいました.

因みに,ポリスレポートはスロベニア語で書かれていて,全く読めませんでした.
しかしながら『ポリスレポートを書いてもらうこと』が重要なので,言語は問わず取り敢えず警察で書いてもらいましょう.
そして,ポリスレポートは何枚かコピーし,絶対に無くさないようにしましょう!

スロベニア<br>警察官
スロベニア
警察官

車上荒らしに遭っちゃったのね.
何を盗まれたのかしら?

nana
nana

盗まれたのはリュックサックで…
中には,財布とパスポートとカメラとスケッチブックと色鉛筆と…あっ,財布には運転免許証とクレジットカードとか入ってて

他にはタオルとか着替えとか…(´;Д;`)

今いる場所はスロベニア.とりあえず帰るべき場所はオーストリア.すなわち,現在もっとも必要なものは…

nanaのパスポートですね!

この日は土曜日なので大使館はお休み.
スロベニアの大使館もお休みなので,24時間土日も使えるという日本直通の電話にかけて相談してみました.
すると,電話口から元気なおばさんの声が響き渡ります.

電話先の<br>おばさん
電話先の
おばさん

パスポートをなくしたんですか?
そのままでは帰国できません.
そして帰国証という書類で帰国することもできません.
帰国証は直行便で帰る場合のみ有効ですので!

K
K

それは十分わかっていますので,パスポートの再発行の手順を教えてください.

電話先の<br>おばさん
電話先の
おばさん

それではまず警察に行って盗難証明書をもらってください.
そしてそれと現地通貨…ちょっと待ってくださいね…ああ,ユーロですか.
それと,証明写真の必ず規格に合った写真を2枚,えーとそれから…滞在登録証明または日本の住民票を持ってきてください.
そして日本の戸籍抄本または戸籍謄本が必要になります.取得法は…

延々とネットに載っていて知っている情報を喋り続けます.
こちらは国際電話なのをお構いなしです.
現地通貨が何かを調べたりするのも随時保留にして時間がかかります.
ひとしきり話して満足したようなので声をかけました.

K
K

では,スロベニアの日本大使館に月曜日朝行けばいいということでしょうか?

すると,また饒舌に喋り始めます.

電話先の<br>おばさん
電話先の
おばさん

ちょっと待ってください…(数分経過)…残念ですが,スロベニアではパスポートが発行できませんので,まず大使館に行って申請して頂き,ウィーンの大使館で発行になります!
スロベニアに大体2週間滞在いただくことになりますね.
パスポートをなくされた方はスロベニアのどこかで宿泊先を探していただいて,お連れの方はオーストリアに戻って大丈夫です!
滞在費等大変大きなお金がかかりますが,そこから動かないでくださいね.
こちらについては日本政府が保証は一切し兼ねます.
そして帰りの飛行機に間に合わないですか?
それも日本政府は一切補償し兼ねます.それで…

この女性はネガティブな情報を一方的に話し続けます.口を挟む隙もありません.
どれもこれもネットにのっている情報….
いい加減有珠山が噴火して

K
K

あなた,延々知っている情報を喋っていますが,国際電話であることをお忘れですか?

 そう言った途端,いきなり声色が変わって,

あ,すいません.
何かお困りのことはございませんか?

 …あなたのマシンガントーク電話に私は一番困っているんですが.

K
K

もう大丈夫です.ありがとうございました.大使館に行きます.

そう言って電話を切りました.
多分,あの電話オペレーターの使えなさは,アウトソーシングのアルバイトさんでしょうね.ちなみにこの時の無駄電話代金は3万ちょっとでした.

残念ながら,日本大使館への事務連絡とご相談は,基本的に役に立たないことが多いです…
味方になってくれるとかあまり考えずただの役所の一つと考えてドライに接したほうが精神衛生上いいですね.

電話の女性はnanaをスロベニアに残していけと言っていましたが,財政上の問題は言うまでもなく安全の問題含め,それが悪手なのは火を見るより明らかです.

そこでKは決断しました.

K
K

どうせ国境は無人なんだし,ウィーンに帰ろう!

そうして意気消沈のnanaを乗せ,一路昨日来た道を引き返したのです.

パスポートはないけど,とりあえずウィーンに戻ろっか!

泣きっ面にはち,弱り目に祟り目.後ろから迫りくるベンツ!!

まあ,なるべく早く帰って,おいしいものでも食べて気を紛らわせよう!
そう考えて,結構なスピード(秘密)でウィーンに戻っていました.

しばらく行くと,工事なのか事故なのかで道路に渋滞が
慌ててブレーキをかけて減速し,後ろの車に知らせようとハザードを上げたその瞬間…

ごつん!

強い衝撃を後方から受けました.
見ると,後ろにベンツが衝突しているではありませんか!オーマイガー!

泣きっ面にはち,弱り目に祟り目.
衝突事故まで貰ってしまいました.
後ろのベンツはチェコから来たと言う太ったおじさん.
まだ完全に私たちの車が止まっていなかったから助かりましたが,完全に止まっていたらむち打ちは免れないでしょう.

状況的に争っても彼に勝ち目はなく,彼は自分の非を100%認めると言う形で自己証明書にサインして,本日2件目のスロベニア警察のお世話になる羽目になりました.
今のところ日本国の外務省よりスロベニア警察の方が助けになっている面白い状況です(笑).

うちの子.ナンバープレートの下に傷と凹み
ベンツ.かなり凹んでしまっている…修理費高そう…

スロベニアとオーストリアの国境に到着!うん…大丈夫…だよね?

スロベニアもオーストリアもEU加盟国.
なので,国境での検問はありません.

行き道にオーストリアからスロベニアに入った時も『あっ,もうスロベニアに入ったの?』と思ったぐらい,国境検査はありませんでした.

これなら,何事もなくウィーンに帰れるはず!
そう,思っていたのですが…あれ?
オーストリアとの国境近くで渋滞しています.
ゆっくり走らせていくと,銃を背負った兵士と思われる人が数人立っています!
彼らは,国境を通過する車を見ており,時折運転手に声をかけてはパスポートを確認しているようでした.


ヤバイ…

手に汗を握り,緊張した面持ちのnana.
全ての人のパスポートをチェックしているわけではないことに賭けるしかありません.
私たちの列は一人の女性兵士がチェックしていました.
次は,私たちの番…

女性兵士
女性兵士

じーーーーー…

nana
nana

ゴクッ…( ゚д゚)

女性兵士
女性兵士

ニコニコ
[手を振って私たちを送り出す]

nana
nana

٩( ᐛ )و
[満面の笑み]

良かった…

ウィーンに到着!とりあえずパスポートをゲットしようね…

車上荒らしにベンツ追突…もはや何某かの祟りにしか思えない状況です.
後はゆるゆるチェックイン先に指定していたウィーン空港に車を返却して,お兄さんに事故の状況を説明して,後で連絡をくれるようにお願いし,結構夜遅くKのウィーンの下宿にたどり着きました.

日曜日はなんだかんだで何もやる気も起きずカフェやら市内観光やらでダラダラ….
nanaは,実家に頼んで直接大使館宛に住民票と戸籍抄本を送ってもらい,月曜日にウィーンの日本大使館に出頭したところ,3日後にはめでたく新しいパスポートを再発行していただけました!
在ウィーン・オーストリア日本大使館のみなさん,本当にお世話になりました!

路面電車に乗って観光!…ではなく,パスポートを作りに行ってきます…

結び

そんなこんなで,1回目のアドリア海のサマーバカンスはスーパー不発弾に終わってしまいました.

海外旅行は楽しいですが,トラブルに巻き込まれてしまうこともしばしば.
何か被害に遭った時には,必ず現地警察に連絡し,ポリスレポートを書いてもらいましょう!
警察に相談してもまず盗難されたものが帰ってくることはありませんが,保険金は必ずゲットしなければいけませんからね.

この1年後,再びアドリア海のサマーバカンスに挑戦!
この時は比較的まともな夏休みを過ごしました.
そのお話はまた次の機会に.

あ,ちなみに.秋風が吹き始める頃,スロベニア警察から,速度超過のお手紙も,言うまでもなくいただきました.はーやれやれです.
皆さんは安全運転,速度超過はしないようお気をつけください!

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