世界車旅行 ~Wild Animal Driving~
世界を車で走ってみませんか?

背景:nana

【 ウィーン発スロベニアの旅 ① 】レンタカー🚙でポシュトイナ洞窟のホライモリに会いに行こう!

オーストリア

紅の豚というジブリの名作アニメがありますね.
あの中に登場するブタの姿をした賞金稼ぎのパイロット・ポルコロッソは,かつてイタリア軍の空軍パイロットでしたが,退役してアドリア海の島に一人で住んで暮らしていました.

あの風景のアドリア海は実はイタリアではなく,その対岸のクロアチアの風景です.
実は監督の宮崎駿氏は,魔女の宅急便や紅の豚といった,一連の作品を作画する前に,当時訪問が難しかった東ヨーロッパのチェコスロバキアやユーゴスラビア連合を訪問していたそうです.
ジブリのアニメのファンはその「聖地巡礼」にこういった場所を訪問することも多く,チェコ共和国のプラハとクロアチアのドブロブニクなんかを魔女の宅急便のファンは好んで訪問するようです.

と,人ごとのように言っていますが,Kもnanaもオタク成分多め(笑).
ポルコに言われちゃいますよ.「こいつをカタギの女に戻してやってくれ」って.

今回は,この紅の豚の舞台の南ヨーロッパを車で回るという比較的ソフトなサマーバカンスを過ごす予定です!

モロッコをレンタカーで爆走し
地雷原を越え
ギャングに賄賂をたかられながらセネガル川を越えて

散々アフリカで冒険をしてきた私たち!
まさかヨーロッパ旅行で問題が起きるわけがない!(盛大な油断と特大級のフラグ)


最初の出発地はオーストリアのウィーンです!

【2017年8月4日(金)】ウィーン金曜発の週末南ヨーロッパ旅行

元々3年間Kはウィーンの学校で研究を行っていました.
仕事と研究の二足のわらじはかなり大変(^^;
ですから,日々の仕事が日本であるKにとって夏休みは研究ができる最大のチャンス!

この日も,Kは朝10時から夕方18時まで大学.
Kの大学が終わってから,nanaが合流!

K
K

週明けにはまた大学あるし…
週末はアドリア海に遊びにいこう!

【今回の予定】ウィーン(オーストリア)→ポシュトイナ(スロベニア )

まずウィーンを夕方出発して高速道路E59を南に進み,グラーツをかすめて国境を越えてスロベニア共和国のマリボルへ.
そこから高速道路E57を南西に進んで首都リュブリャナの南をかすめてポシュトイナという街に一泊する予定です.

ここではヨーロッパで最も規模の大きいカルスト地形の鍾乳洞・ポシュトイナ洞窟を訪問.
そこから先は,あんまり遠くにはいかず山なら近場のハイキング,海ならスプリト手前あたりまで行って一泊,午前中遊んでその日のうちにウイーンに帰ろう!という計画です.

オーストリア🇦🇹からスロベニア🇸🇮にGO!楽しい楽しいドライブだよ!!!

【Misson1】レンタカーをウィーンで借りよう!

Kの大学が終わる18時ちょっとすぎに,市内のレンタカー会社で車を借ります.

今回借りた車は,チェコのSKODAという会社のFABIAという車です.
マニュアル車であることは言うまでもありません.
お値段は金曜の夕方から月曜まで借りて1万円ちょっとです.

ちなみに2020年のデータでは,私たちが借りた車は3泊4日借りて93ユーロ(11,000円),オートマ車はベンツのCクラス200ユーロ(24,000円)が最低価格でした.
こんな短期間でも14,000円の差が出ます.

nana
nana

やっぱりヨーロッパで運転するなら,マニュアル車!
AT限定免許は,限定解除をした方が経済的!

それにやっぱり…マニュアル車の運転は楽しいからね!!

【Misson2】渋滞を避けてウィーンから脱出せよ!

8月の週末金曜日,大都会ウィーンから出る車は,バカンスの車で多分混んでるんじゃないかなあ,とちょっと心配….
渋滞を覚悟して走っていきます.
しかし,ウィーンを出るまでは若干混んでいましたが,高速道路は比較的空いていました.
良い意味で期待を裏切ってくれて安心です.

Kの(鬼)指導教官S
Kの(鬼)指導教官S

週末のザルツブルグ方面は混んでるからいかないほうがいいわよ!

Kの大学の(無茶振りの多い恐怖の)指導教官Sの言う通りでした.
指導教官のアドバイスは聞くものですね!

ウィーンを出るまでは玄人運転手Kの運転でした.
が,海外運転の楽しさに目覚めてしまったnanaは運転したくてウズウズしています.
しょうがないなあー.

と言うことで,グラーツの手前のドライブインで休憩して夕ご飯を食べて,nanaに運転を変わりました.

因みに,海外のカーナビの使い心地は…うん…なかなかの使い心地ですね…

ちなみに今回は,海外のカーナビはどんなもんでしょう?
と興味があったので,4,000円くらいの追加料金を支払って「Navigation System」をオプションで借りてみました.

グラーツのドライブインからカーナビを起動してみたのですが…これが全く使い物にならない代物でした.

まず,この機械ですが,GPSが搭載されたカーナビであるところまでは日本の機械と同じです.
しかし,精度があまり良くなく,いつの間にか山の中を飛び回ってる設定になったり,一回機械が迷子になると軌道修正もなかなか困難…
かなり頑固な聞かん坊で困ってしまいました.

結局iPad miniのGPSと地図を活用した方が分かりよく,日米のシステムの有効性を再確認したのでした…

K
K

海外でレンタカーを運転するときには,車載カーナビはまず頼りになりません…
GPSを搭載した地図を見られるiPadなどを準備していきましょう!

【Misson3】スロベニアに侵入せよ!

〜これまで越えてきた陸路国境〜

・モロッコ🇲🇦ー西サハラ🇪🇭:兵士が繰り返しパスポートをチェック

・西サハラ🇪🇭ーモーリタニア🇲🇷:地雷原

・モーリタニア🇲🇷ーセネガル🇸🇳:たくさんのギャングたちと腐敗警官とセネガル川

今回の国境は…大丈夫だよね…?ヨーロッパだし….
一抹の不安を抱えながら,オーストリアースロベニア国境へ!

車は高速道路をどんどん走ってあっという間にスロベニア国境に到着.
国境には誰もおらず,私たちは,国境の検問ブース横をスルー
完全に杞憂でしたね!
初めての余裕の国境越えでした(笑).

何の問題もなく11時過ぎに予約していたホテルに到着できたのでした.

【2017年8月5日(土)】ポシュトイナ洞窟に到着!

朝7時くらいに私たちは爽やかに目覚めました.

スロベニア共和国ポシュトイナ.
標高の高いこの町は夏でも結構涼しくて過ごしやすいです.

さあ,朝ごはんを食べてお楽しみの一つ「ポシュトイナ洞窟」訪問です!

【ポシュトイナ洞窟】世界最大級の鍾乳洞!

この辺りは石灰岩土壌の中を雨水が流れることで削られてできる大きな鍾乳洞が有名です.
そもそも「カルスト地形」という名称もこの近くの地名から取った名前です.
ポシュトイナ洞窟(HP)は世界最大級の鍾乳洞で,鍾乳洞内の奥まで行くにはなんと列車に乗っていきます!
そしてその暗闇の中には,目が見えないピンク色の両生類・ホライモリが棲んでいるとのこと!
その姿を見に行かねばなりません!

入り口にあったオブジェ…なんだろ…?ヤマアラシ…?

ポシュトイナ洞窟観光!…の前に,ホライモリを見に行こう!

朝早くにホテルを出発!
…あ,もちろん1日の重要なエネルギー『✨朝ごはん✨』はたらふく食べて出発です!

ポシュトイナ洞窟は,泊まっていたホテルから割とすぐでした.
朝早くてほとんど人はいません.
私たちは車を停めて受付へ.
世界最大級の鍾乳洞観光ということでKもnanaも浮かれ気分♪
受付に行くとその近くにはそこそこ車が停まっていましたが,
「ああ,遠くの駐車場に車を停めちゃったね!」なんて呑気なことを話し合っていました.

受付で聞いてみたところ,

受付の人
受付の人

9時スタートの見学はもう出発してしまったから10時ね!

とのこと.

時間があったので先に併設されているホライモリの博物館を見物してみました.

ホライモリはまるで胴体のとてーーーーーーも長いウーパールーパー!
体長は25-30cm . 水中をヘビのように体をくねらせながら泳ぎます.
その姿形から,”baby dragon”とも呼ばれています.

ホライモリは永い年月の中で暗く,気温が一定で,食料の限られた環境に適応してきました.
ポシュトイナ洞窟はそんなホライモリに残された主要な生息地の1つです.

なんとホライモリは12年間何も食べずにいることができ,寿命は100年にも及ぶとのこと!
更に,『目がない』ことも特徴です!
目の代わりに聴覚,嗅覚や電気・機械受容器などがとても発達していて,目がないにも関わらず洞窟内の最大級の捕食者でもあります.

ポシュトイナ洞窟にはホライモリの他にもクモや甲虫などいくつかの固有種が住んでいるとのことで,多数の生き物が展示されていました.

とても面白い博物館でした!

ホライモリ 引用:https://www.postojnska-jama.eu/en/wonderland-stories/baby-dragons-secret-stories/

いざポシュトイナ洞窟観光へ!

さて,いよいよ10時です.
最初に洞窟の奥深く電車で入っていくため,時間が決められているようです.
お客はほとんどが中国人と韓国人ツアー客でした.

電車に乗る前にガイドさんに声をかけられました.

ガイドさん
ガイドさん

毛布借りない?1ユーロよ!

K
K

??この真夏にこの人は何を言ってるんだろ??

私たちは毛布は借りずに,電車に乗り込みます.
しかし,電車が動き始めてその理由が骨身に染みて理解できました.

…極寒です!!

洞窟内は気化熱で常にクーラーがかかった状態です.
そこをオープンカーの電車で走るわけですから,体感温度は相当低い感じです.
私の体感温度は10〜5℃くらいでした.
その上積み荷の私たちはみんな真夏だから半袖・短パン.
極端な例だと,ナニナニ,お姉さんそれって水着なの?って感じの人までいました.


真夏の極寒体験の後,洞窟内を30分くらいガイドさんに連れられて歩きました.

流石にポシュトイナは規模が大きく素晴らしい鍾乳洞でした!

鍾乳石が上にも下にも大小様々な塔を形作り,それらの鍾乳石が連なってカーテンのような形になっているのものもあります.

中はまるで古城の精巧な装飾かのようで,自然の作り出した美しい造形にただただ心を惹きつけられました.


連なった鍾乳石がまるでカーテンのよう

帰りもまた極寒列車で十分に冷却され,暑いシャバに帰れました.

すっかり気に入った私たちはお決まりのホライモリのピンクのぬいぐるみをK用とnana用に一個ずつ購入.
大満足で「さあ次どうしようね?」と言いつつ車に戻りました.

しかし,戻った私たちを,大事件が待っていたのでした…

結び

ボシュトイナ洞窟はとても広く,様々な種類の鍾乳石があるので,見応えたっぷり!
ホライモリもとっても可愛いです.
スロベニアに行く際には,オススメの観光地です!

オーストリアもスロベニアもEU加盟国なので,レンタカーでの移動が可能です.
道も整備されていて走りやすく,ドライブに最適!
公共交通機関だと乗り継ぎが面倒ですが,レンタカーだと観光地まで直接行けるので便利ですよ〜

最後の最後に何か不穏な雰囲気を醸し出していますが…次回をお楽しみに!

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