世界車旅行 ~Wild Animal Driving~
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背景:nana

【一般情報・飛行機・レンタカー】オーストリア共和国ってどんな国?〜ヨーロッパドライブでの国境の越え方〜

【五箇条】海外運転のすすめ

オーストリアというとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
やはり『音楽の都』というイメージが強いのではないでしょうか??

アフリカやら南米やらが好きな筆者たちですが,実はオーストリアにはKは20回以上,nanaも5回ほど行きました.
Kはウィーン大学の大学院で勉学に励んでおり,nanaもK についてウィーンに行っては乗馬をしたり,油絵を習ったりして楽しんでいました.
オーストリアの治安や飛行機事情について紹介します!

私たちが使う旅行本は皆さんお馴染みの,「地球の歩き方 ウィーンとオーストリア」です.
2020-21年版が出版されたので,オーストリアに行く時はやはり最新版を持っていくと良いでしょう!

※これは2020年6月の情報です!
実際に旅行に行く際には各社のホームページを確認して下さい。
※2020年3月以降,新型コロナウイルスの影響で航空便の減便・欠航が相次いでいます。
 これにより新型コロナウイルス収束後,オーストリアへの入国が解禁された後も航空便を中心に混乱が予想されます。随時,最新情報の入手に努めて下さい.

一般情報

首都

ウィーン(ドイツ語Wien 英語Vienna)

言語

母語はドイツ語,多くの国民が英語を話します.
ただし,ドイツ語は大学で勉強する標準ドイツ語とは随分異なるウィーン方言”Wiennisch”です.

主要都市(プライメートシティ)

ウィーン

通貨

ユーロEuro(発音はドイツ語でオイロ)記号は€ 1ユーロ=125円程度です.

気候

西岸海洋性気候区Cfaです.
夏はカラッとしていい天気ですが冬は曇天がちで,雪も降ります.
降雪量は西部のアルプス山脈近くのチロル地方などは多く,有名なスキー場もいくつかあります.

観光都市

ウィーン:リンク・ケルトナー通りとシュテファン寺院など クラシック音楽の都 世界遺産
ザルツブルグ:中世の旧市街 モーツアルト生誕の地 夏のザルツブルグ音楽際 世界遺産
チロル地方:夏はハイキング,冬はスキー

シュテファン寺院 (ウィーン)

治安

だいたい良いのですが夜道はスリに遭いやすいです.
女性が夜に単独もしくは女性のみで旧市街を出歩く場合は人通りの多い通りを選んでください.

それから,
ウィーン西駅近辺,中央駅の南側など極端に移民の多い地区があります.
物見遊山で近寄ると仕事のない人に絡まれたり,最悪の場合,強盗に遭ってしまいます.

ちなみに,Kはウィーン大学に知り合いが多く,彼らの情報によると,令和2年(2020年)の中国武漢由来の新型コロナウイルス大流行をきっかけとして,ヨーロッパの貧しい社会階層を中心に中国人に対する差別意識が強くなっており,黄色人種に対する暴行事件などが数件あったようです.
白人や黒人にとって我々日本人は中国人と見分けがつきにくいため,ヒニーゼッシュ?(中国人?)と言われたらNo,ジャパニーズ!(いいえ,日本人です!)と言っておいた方が無難です.

麻薬

Kの基本方針は「体に対する負担が大きくやるべきではない」です.
しかし様々な考えの人もいるでしょうから,一応説明しますね.

オーストリアでは麻薬は違法ですが,医療用の大麻を流用していることで大麻に関しては黙認しています.
オランダやイギリスなどが合法であることはあまりに有名ですが,ウィーンにもマリファナを売っている店が結構あります.

私の生活環境で最寄にあって有名なのが,ウィーン大学本館最寄りのSchottentor(ショッテントーア)駅から路面電車地下停留所に向かう途中にあります.
アロマを扱う店なのですが,ドイツ語がわかるようになってから「ああ,やばい草も販売してるねー」とわかるようになってしまいました.

ヨーロッパでは大麻は合法のことが多いのですが,モロッコ でも書きましたが,持ち込みで一発死刑の国もあります.
中国・シンガポール・マレーシア・サウジアラビアです.経由便で日本と往復する方は,十分注意してください.

日本からの飛行機

ウィーン空港

直行便

東京羽田(HND)からウィーン(VIE)行き
全日空NH 1日1便 star alliance

東京成田(NRT)からウィーン(VIE)行き
オーストリア航空OS 1日1便 star alliance

かつてはオーストリア航空OSが1日1便だけ飛んでいましたが,数年前に突如廃止されてその枠が上海発ウィーン行きに変更になりました.

その後「いろいろあって(笑)」全日空NHがまず直行便を毎日飛ばし始め,素晴らしい搭乗率を納めて,オーストリア航空OSが復活しました.

経由便(レガシー航空会社)

ヨーロッパなのでいろんな選択肢があります.

時間がかかってもいいから安い方がいいならアジア経由便,モスクワ経由便がおすすめです.

自分が貯めているマイルのアライアンスの関係で他の航空会社がいいなら,パリ経由,ロンドン経由,イタリア経由,ヘルシンキ経由,アムステルダム経由くらいが選択肢に上がるでしょう.

他には同じスターアライアンスのポーランド航空がワルシャワ経由,ルフトハンザ航空がフランクフルト・ミュンヘン経由,スイス航空がジュネーブ経由です.それぞれメリット・デメリットがあります.

アジア経由便

成田NRT発 台湾・台北経由 1日1便 sky team
中華航空CI 

羽田HND・関西KIX発 台湾・台北経由 1日1便 star alliance
エバー航空BR

羽田HND・成田NRT・関西KIX・中部NGO・福岡FUKなど発
タイ・バンコク経由
 1日1便 star alliance
タイ航空TG

羽田HND・成田NRT・関西KIX・中部NGO・福岡FUKなど発
中国・北京経由 週2便 star alliance
中国国際航空CA

羽田HND・関西KIX発 トルコ・イスタンブール経由 1日1便 star alliance
トルコ航空TK

アジア経由便のメリットは日本の地方在住の方が東京経由せずに乗り換え1回でウィーンに向かえることでしょう.

東京発のメリットはその安さです.
夏のピーク時でもバンコク経由なら10万円前後で購入できます.
2020年5月19日,タイ航空TGは破産法に基づく会社更生手続きを申請し,タイ政府が承認しました.これは,事実上の経営破綻です.
運行便の混乱が見られるので,随時HPにて最新情報の入手に努めてください.

ヨーロッパ経由便(東京から)

アエロフロート航空SU ロシア・モスクワSVO経由 sky team

フィンランド航空AY  フィンランド・ヘルシンキ経由 one world

ポーランド航空LO ポーランド・ワルシャワ経由 star alliance

ルフトハンザ航空LH ドイツ・ミュンヘン経由 star alliance

スイスインターナショナルエアラインズ航空LX スイス・ジュネーブ経由 star alliance

エールフランス航空AF フランス・パリCDG経由 sky team

英国航空BA イギリス・ロンドンLHR経由 one world

ウィーンは全日空NHとオーストリア航空OSと1日に2便直行便が飛んでいます.

特定のアライアンスのマイルを貯めたい,などの特別な事情がない限り,
オーストリア航空OS直行便で飛んで,ウィーンからフライト2つつけてオープンジョーにした方が安上がりです.

ヨーロッパ乗り継ぎ便は値段も実はそんなに安くはありません.

レンタカー事情

オーストリアにあるレンタカー会社

エイビスレンタカーAVIS
ハーツレンタカーHERTS
ユーロップカーEuropecar
バジェットレンタカーBudget
シクストレンタカーSIXT

2020年5月22日,HERTSはコロナの影響で経営破綻しました.
経営者が変更になるか,会社が解散されるか未だ未定です.
ご利用の際にはWEBでご確認下さい.

大手のレンタカー会社はほぼ全てオーストリア全土に営業所があり,シェンゲン協定国内でのワンウエイレンタル(例えばウィーンで借りてドブロブニクで返却するなど)も可能です.
ただし,割増料金がかなりかかり,越える国境によっては2〜3倍の乗り捨て手数料を支払う必要があります.

K
K

料金は
コンパクトカーで1日9,000円くらいから,
最高級4WDで1日33,000円くらい!

ヨーロッパ域内は国境があるにはあるのですが,
ほぼ県境の扱いですのでレンタカーで国境を越えて旅するのは非常に容易です.

ただし,いくつかの注意点があります.

【3箇条】ヨーロッパで国境を越えて運転する際の注意事項

【その1】越境料金Cross Border Fee(CBF)の支払い義務のある国があります

レンタカー会社によって規定は異なるのですが,
ざっくり言うと「旧共産圏国家方面に車を運転して国境を越える場合はハイリスクなのでレンタカー会社にいくらか上乗せして支払ってね」と言う料金です.

スロベニア・クロアチア・ハンガリー・チェコなら1週間で100ユーロくらいですが,最近は払わなくて良い料金体系に変わりつつあるようです.

ただし,ボスニアヘルツエゴビナなどの旧ユーゴスラビア構成国に入国する場合は申告してCBFを支払わない限り,この国境通過に必要な書類を貰えません

昔からの西側諸国である方面へのCBFはかかりません

【その2】乗り捨ては可能ですが国境を越えると高くつきます

パリで借りてバルセロナで返すなどの使い方もEU内では可能です.

ただし,思っているより乗り捨て料金は高額になります.
一方,同一国内の乗り捨てには料金がかからないレンタカー会社が多いです.

ウィーンから例えばワルシャワに向かう場合,
ウィーンから借りてしまうと高くなるので,
ウィーンから例えばガトウィッツやクラクフまで飛行機か電車で移動したのちここからワルシャワまでワンウエイレンタルにした方が,半額程度で済みます.

日本のトヨタレンタカーと同じシステム(同一県内乗り捨て無料)だと思ってください.

なお,
海路国境はEU内なら理論上越えられますが乗り捨て料金が高くなりすぎて事実上不可能です.

また,
絶対に超えられないのが,EU外に出るウクライナ国境とロシア国境,トルコ国境です.

【その3】速度超過に注意!それぞれの警察から複数の罰金が課金されます!

私はウィーンからクロアチアのドブロブニクまで車を運転して行ったことがあります.
距離は1,000kmくらいで東京から博多くらいの距離です.
ここを朝8時に出て夏の日の入直前に到着しました.
スプリット市を越えたあたりから比較的走りやすく,ついつい….で,その結果ですが,自宅にウィーンからの領収書が郵送とメールの両方でやってきました.

オーストリア警察は

オーストリア<br>警察
オーストリア
警察

あなたは○月○日○時○分に○○を通過したのだが,制限速度120km/hにもかかわらず○km/hで走行していた!

○km/hの速度超過なので,レンタカー会社に登録してあるクレジットカードから勝手に罰金を持っていかせていただきましたよ.
気をつけてね!

また会う日まで!
フィーレンダンケ!(ありがと!)

と言う事後承諾の領収書を送りつけてきます.

一方,
国によっては

他の国の<br>警察
他の国の
警察

国際送金で○ユーロ送りたまえ!
送らぬと起訴するなり!

と言う請求書を送ってくることもあります.

この後者の方が大変で,5,000円の罰金に5,000円の送金手数料がかかりました…

そして,同じ速度でオーストリア→スロベニア→クロアチアと速度超過し続けていると一気に複数の国から請求書が来てしまいますよ!
まあ,速度超過しなければいいだけの話なのですけどね….安全第一で運転しましょう!

借りられる車や車種は?

ドイツ車やフランス車が安く借りられます.
最安値の料金帯がフィアットなどです.

トヨタもありますがYARISという海外用の車種です.

nana
nana

ミッションに気をつけよう!
安い料金ならほぼマニュアルだよ!

AT車はベンツのCクラス以上でないと存在せず,おおよそマニュアル車の2倍〜3倍の値段します.

モロッコのところでも書きましたが,ヨーロッパを今後も車で自分で運転して回りたい場合,AT解除を日本の教習所で済ませて旅立った方が割安ですよ!

ガソリン価格は?

日本より高めです.
大体1Lで1.5ユーロ(190円)くらいでしょうか.

ヨーロッパは環境基準によってハイオク限定か高純度ディーゼル車が多いです.

どこで借りられる?

空港や街中にレンタカーオフィスがあります.
街中のレンタカーオフィスは大きな街道沿いにあることがほとんどであり,比較的わかりやすいです.

例えばウイーンではリンクと言う市内中心部の循環道路に沿って,HERTSもEuropecarもあります.

返却(チェックイン)は空港がお勧めです.
ヨーロッパの道路は一方通行が非常に多く,街中に返すのは難しいです.

道路交通事情はどうか?

K
K

大陸のヨーロッパは日本とは全く逆の,右側通行で,レンタカーで貸し出される車も左ハンドル車が多いよ.
オーストリアも右側通行,左ハンドルだよ!

ヨーロッパの道は日本と似ていて走りやすいのですが,いくつか注意しなくてはならない点があります.

【その1】 路面電車に注意!

日本と同じルールではありますが,
路面電車が停留所に停止したら,乗降が終わるまで乗用車は路面電車の車両の後方で待機しなくてはなりません.

この仁義を破ると警察官がいるとあっという間に検挙されます.
しかも歩行者に危害を加えると身柄拘束の上かなりの大事になります.
路面電車には十分注意してください.

【その2】自転車に注意!

ヨーロッパは自転車専用道路が整備されていて,自転車走行がしやすいとされています.

しかし,かなり傍若無人な自転車もあり,特に左折するために交差点内に入っているとき思わぬ方向から自転車が現れて恐ろしい思いをします.

緑色の自転車専用道と自動車道の境界あたりで事故が多いので自転車には十分注意してください!

【その3】信号は極めて短い!

なんでこんなに短くした?と思うくらい,脇道から優先道路に合流する信号や歩行者用の信号は短い時間しか青になりません.
なので,しっかり確認して青になったら歩行者自転車に注意して猛ダッシュで交差点内を抜けてください.
もたもたしてると,東南アジア並みにクラクションを鳴らされてしまいますよ!

【その4】信号が赤でも右折はできる交差点が基本

正面の信号が赤でも歩行者自転車に注意しながら右折して良い信号が基本です

右折レーンに赤信号で止まって一息ついていると後ろから衝突事故(いわゆる「おかまを掘られる」)をもらってしまいますよ.
右折禁止があるかないか右折の時には確認しましょう!

免許は?

自分が所持する自動車普通運転免許証を発行した公安委員会のある都道府県の運転免許試験場または指定された警察署に①国内の有効な運転免許証,②顔写真,③手数料,④パスポートを持参することで取得可能な「国外運転免許証」で運転が可能です.

ただし,借りる際には,日本の運転免許証が絶対的に必要であり,忘れると貸してくれないので気をつけましょう!(国外運転免許証は日本語が読めない人に向けた,日本の運転免許証の「翻訳証明書」のようなものに過ぎないです.)

nana
nana

日本の運転免許証は必須だよ!

駐車場は?

旧市街の入り口,観光地の前などには駐車場があります.

ホテルも極端な安宿以外は駐車場があるため駐車に困ることは少ないです.

ウィーンなどで路上駐車できない場所で路上駐車しているとあっという間に警察の餌食です.
ウィーンのリンク内は特に駐車場もないので,ウイーン市内観光は公共交通機関がおすすめです!

レンタル料金は?

K
K

大体1日あたり9,000円から33,000円程度.
保険はフルプロテクションに入りましょう!おおよそ1日1,000円程度だよ!

なお,1週間借りると割引がありますので,5日借りるなら1週間がおすすめです.
ネット上で色々試して比較してください.

運転手付きは?

いわゆる「ハイヤー観光」も可能です.
1日1,000円から5,000円程度の追加料金がかかります.

「ハイヤー観光」を考えているなら,旅行会社でアレンジしてもらうのが確実で結果として安上がりです.

道路整備状況はどうか?

道路は極めて良く整備されて居て走りやすいです.

特に高速道路はスピードが出やすいです.
ただし高速道路のリニューアル工事を比較的頻繁に行っており,スピードを絶好調で出していたら突然走っていた車線がなくなってしまうなんてこともあるので,速度規制の100km/hや80km/hが現れたら警戒して下さい.

また,速度規制の緩いドイツのミュンヘンから高速道路を使ってウイーンに向かう場合,ザルツブルグからオーストリアに入国したあたりに警官が覆面パトカーで張っています.
またはウイーン市内から空港に向かう高速でもよく覆面パトカーが走っています.

万一,前を走る車の後方に”Stehen Bitte!”(止まって下さい!)と表示が出たらあなたは捕まっちゃいました.
大人しく路肩に寄せて停止し罰金を払って下さい.

結び

オーストリアは,音楽の都ウィーンが有名ですが,他にも見どころはたくさんあります!
治安も比較的良く,過ごしやすい国だと思います.

ヨーロッパはレンタカーの運転もしやすい国!
上にあげた注意事項を守れば,きっと楽しいドライブをすることができます!
是非みなさんも海外ドライブに挑戦してみてください!

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