予定では今日スペインに到着予定でした.
しかし,私たちはなぜか昨日の時点でスペインに到着し,いつものホテルに宿泊しています.
本来なら,まだセネガル→ポルトガル→スペインの飛行機の中のはずなのに…
なぜかって??
それは,インチキ・ジャックバウアーが発動して,絶対できないはずの「格安航空チケットなのにゴリ押し変更&前日移動」の偉業を成し遂げてしまったからです.
ポルトガル航空のみなさん,大変ご迷惑をおかけしてしまい,申し訳ないです…
今日で,長かった旅ももう終わり(と言いつつ,たった16日間の旅なんですけどね).
今回で2017年の旅路を締めくくりたいと思います.
2017年3月23日
腹痛によりnanaは芋虫nanaに退化.1日かけてようやく復活!
3月22日,私たち二人はほうほうの体でアフリカを脱出することに成功!
お昼すぎにマドリードのいつものホテル(Hotel Quatro Pueruta del Sol)に到着しました.
nanaはあまりの腹痛のために,ホテルに入った途端にベッドの芋虫状態です.
仕方がないのでKは一人,翌日のフラメンコの席を予約しにいつものタブラオ・フラメンコ・ヴィラ・ロサ(Tablao Flamenco Villa Rosa)に行ってお金を払い,あとは芋虫nanaを横目に,ひたすら手洗い洗濯とパソコン仕事に明け暮れました.
…で,今朝はすっかり回復したようです.
レストランでいつものように大食漢ぶりを発揮していました.
スペインを観光しよう!スペインの王宮とアルムデナ大聖堂
今日はとりあえず時間があるため,スペインの王宮と博物館,そして教会を見物してみることにしました.
スペインの王宮
まずは,プエルトデルソル駅近くの広場へ.
熊さんの像があります.
続いて徒歩で王宮へ.
実際には国王や王族はここには住んでいないそうです.
ただ,もぬけの空というわけではなく,博物館が併設されていますし,国の行事などにも使用されています.
今日は,たまたまその『国の行事』とやらをやっていたそうで,「広場には,今日は入れないよ!それに,博物館も早く閉めるから.早く回ってね」とのこと.
そんなぁ
たくさんの絵画や彫刻の間を少し早足でまわりました.


アルムデナ大聖堂と懺悔室に迷い込むnana
王宮隣にはアルムデナ大聖堂があります.
アルムデナ大聖堂の建設は,16世紀に計画を開始したのですが,いろいろあって完成したのが,なんと1993年!
nanaの4つ年上,27歳かー.アラサーですね(笑)!

教会内には,華やかで荘厳な調度品がたくさん並べられています.
そして,キリスト教にまつわるたくさんの絵画.
まるで美術館のようです.
ただ,多くの絵画が『イエス・キリストが磔にされている』場面をモチーフにしていることにnanaは気づきました.
聖書によれば,「イエスは当時の法に従えば無実だったにも関わらず,人々の罪の生贄として磔刑に処された」とのこと.
nanaは自分の信教というものがないのでよく分かりませんが,教会内に掲げられるたくさんのイエスたちの亡骸に,連綿と続く信者たちの願いの重さが感じられ,とても怖く思ったことを覚えています.
フラフラと教会内を歩き回っていると,ある女性が扉から出ていくところを見ました.

中に何かあるのかな?
そう思ったnanaは女性が出てきた扉を開けて入ってみました.
中は暗く,なにもありません.
イスがポツンと置いてあって,人ひとりが座るだけのスペースぐらいしかありません.

ここはなんだろ?
そう思ったその時
こんにちは.どうぞお座りください.
突然声をかけられました.
びっくりして立ちすくみます.
落ち着いた男性の声ですが,姿は見えません.
nanaは驚き過ぎて,言われるがままに椅子に座りました.
あなたは,どのように生きていきたいと思っていますか?
…どのように生きていきたい…?
急に人生設計を聞かれて,全く頭が働きません.
長い沈黙の後,いい加減答えなければとやっとのことで一言.

えっと…平和で健康に生きていきたいです…
何か懺悔することはありますか?

…特にありません.
そうですか.退室していいですよ.
最後に,私の幸せを願ってくれるようなことを言って下さっていたような気がしますが,
それよりも小部屋を抜け出せた安堵感でいっぱいでした.
Kに聞くと,それは懺悔室だとのこと.
懺悔室体験は5分もなかったはずですが,人生の中で最も長く感じた5分間でした…
めちゃくちゃ怖かったです….
気を取り直して,大好きなフラメンコを見に行こう!
さて,あとはいつものフラメンコ観覧です!
すごい迫力のダンスをまた一番前の席で見ることができました!
ダンサーのダンスはもちろん魅力的ですが,リズミカルな伴奏をするギターや場を盛り上げてくれる歌声があるからこそ.
実際にフラメンコを見に行って初めて,ダンサーだけでなく,ギターの演奏と歌声,更には出番を待っているダンサーも含めた全員で1つのフラメンコを作っていることに気づくことができました.
初めてこのお店に行ってから,スペインに行った際には,フラメンコはここに見に行っています.
もちろんフラメンコは情熱的で迫力もあって素晴らしいし,ご飯もとっても美味しいです!
このお店については,こちらの記事で詳しく説明していますので,興味があればぜひ見てみてください!


【今回の旅の反省と次の旅への抱負】アフリカの最も奥深い秘境にもいつの日か…
さていろいろあった旅も,これで終わり.
明日は中国の北京を経由して羽田に帰るのみです.
今回の旅で,行こうと思っていたセネガルに囲まれた謎の国・ガンビアには,いつの間にかセネガル滞在を短縮していたため行くことはできませんでした(自業自得…).
せっかく日本でビザを取ったのにー.
今後の課題ですね!
そして,セネガルの先にはアフリカの最も奥深い秘境が広がっています.
セネガルのあの乾いた大陸の空気を感じると松尾芭蕉翁の様に「片雲の風に誘はれ」その先に広がる西アフリカへの訪問の夢が広がります.
Kは幻のイスラムの都・マリのトンブクツにいつか行って見たいのですが,内陸部にはISISの残党が2020年現在未だ居座っていて,ベトナム戦争時のアンコールワットの様に近づくことはできません.
また,アフリカのサハラ砂漠を貫いて流れるニジェール川をカヌーで下る旅もして見たいです.
野生のゴリラのいる森も訪れて見たいですね!
旅情を誘う魅力的な場所がこの先にはたくさんあります!
旅の終わりはそこはかとなく物憂いものですが,私たちは,そうでもないです.
次回こそまともな旅をしようとリベンジを固く誓って,このドタバタな旅を終えました.
ゆきゆきて 倒れ伏すとも 萩の原
奥の細道 山中・曾良
[訳]どこまでも行けるところまで行って、たとえ途中で力尽きて行き倒れても、そこが、はぎの花の美しく咲く野辺であるなら本望だ。
食い過ぎで 倒れ伏すなり nanaの腹
世界車旅行 K
[訳]セネガルの辛い炊き込みご飯『チェブジェン』は美味しいけれども,空きっ腹に食べ過ぎれば,腹部を中心に違和感をきたし,トイレから離れられなくなるよ(nanaの体験談より)。
表八句を庵の柱に掛けおく.
…あ,違うか!
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