世界車旅行 ~Wild Animal Driving~
世界を車で走ってみませんか?

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【 タイ ドライブ ② 】タイでの運転🚙の仕方!複雑な交通規制と重度の渋滞への対処法

タイ王国(Kingdom of Thailand)
この記事では,

タイでレンタカーはどうやって借りるの?

カンチャナブリーのタイガーテンプルってどういうところ?

もし運転中に迷子になったらどうすればいいの?

について体験談を交えつつお話しします!

この記事は,【タイドライブ】シリーズの2記事めです!
1記事めはこちら↓

【 タイ ドライブ ① 】トラ🐯が撫でられるというカンチャナブリーのタイガーテンプルに行ってみた!
タイのカンチャナブリーという街にある『タイガーテンプル』はなんとトラを撫でられる施設!バンコクからドライブしてトラを撫でに行こう!カンチャナブリーとはどういう街なのか,タイガーテンプルで実際に体験できること、そして現在の状況について紹介します!

第1回目の訪問 2009年(平成21年)7月17日

7月17日, バンコクは朝から快晴!ドライブ日和ですが…

【タイの季節】タイはサバナ気候区!豊かな自然と風流な文化

7月.
タイは暑期も終わり雨季.

タイは年がら年中暑いイメージですが,サバナ気候区の1つ.
11月から3月は冬.寒くはないのですが雨の少ない「乾季」,
3月終わりから5月はびっくりするほど暑い「暑季」,
6月からはスコールがドバーッと襲い掛かる「雨季」です.

東南アジアはこのサバナ気候区が多く,豊かな季節の実りと多くの野生動物を育む土壌となっています.
雨季の終わりは実りの季節. ビルマ(現ミヤンマー)で社会主義時代に歌われていた「雨安居(うあんご)明けたら結婚しよう」は,日本風に言えば乾季になって農作業が一段落したら結婚シーズン,という意味です.

nana
nana

雨安居(うあんご)明けたら結婚しよう♪
農作業終わったら結婚シーズン♪

さて,豊かな季節と共に生きるタイの皆さんの風流な文化に身を任せてしまいたいのですが…
仕事に亀甲縛られるのが大好きな日本人は雨季でも関係ありませんw.
休みが取れれば,旅のお時間です!

【車を借りよう!】レンタカー屋との戦い

平成21年(2009年)7月17日,バンコクは朝から快晴です.気温はそれほど高くなく,絶好のドライブ日和でした.…最初は,ですが.

この日,バンコクの安宿をカオサン通りにとっていた私は,近くに見つけたレンタカー会社で車を借りました.1日の本体価格が4,000円,保険を最高額でかけて2,500円くらいだったと思います.
私はタイ語は読めない・書けない・話せないのハイパー三重苦.
ローカルのレンタカー会社の社員は最早歌にしか聞こえないブロークン・タイングリッシュ.
なんだかわかんないけどまあレンタカーのチェックアウトに成功しました.

ただし…
前日に「朝8時に車を取りに来る」と宣言

8時30分になっても車はまだ到着していない….

近くの屋台で朝ご飯をいただいて,ドリアン屋のおじさんに絡まれていると準備ができたとの声が!

それから免許書のコピーをとってー,あ,その前にコピー機の電源が入ってないから入れてー,あったまるの待ってー,あったまったからコピー…紙がないから取りに行ってー,パスポートを人質(ひとじち)ならぬ物質(ものじち)として預かってー,お金もらってー,領収書いるー?プリントして…ああ,コピー機もう一度つけてー,紙…またないから取りに行ってー,あれ,お金もらったっけ?払った?ああ,そうだそうだ.払ったねー.パスポート預かるから出してね…それももらったっけか?ああ,ここにあった.で,今何やってたっけ…

と,延々かかり,結局,車をチェックアウトした時間は朝10時30分ごろ…

眉間のシワがボチボチ十勝山脈程度になりかけた頃,ようやく全て整い,出発となりました.いかんいかん.カルシウム不足ですかねー.

「まあいいから落ち着け.」

この時の私は,「事故は怖いけど,節約したい」モードで,空港から借りて空港に返す仁義も忘れ,GPSの搭載されたiPadも持たず,わからないだろうという判断でカーナビもお断りしてカンチャナブリーに出発しました.アホですねーw.

借りた車は”トヨタ”でした!

いよいよ出発!目指せタイガーテンプル!

飛び出す牛!アヒル!そして…ここはどこ?

バンコクからカンチャナブリーは100km強です.
国道4号線をまっすぐ西に向かい,バンポンで国道323号線に右折して入ります.ドライブ自体は快適ですが,バンポンの集落で牛障害,アヒル障害物競争状態に.これぞ東南アジアドライブです.

道路を闊歩する牛を避けアヒルをよけ,突然停車するミニバスに惑わされ…
2時間ちょっとでカンチャナブリー市入口に到着です.

さて,タイガーテンプルはいずこ?

こういう時は,ガソリンスタンドに入って聞くのが一番です.

K
K

タイガーテンプル(はどこにありますか)…

ガソリンスタンド<br>のタイ人
ガソリンスタンド
のタイ人

なんやらかんやら、なんやらかんやらなんやらかんやらーなんやらかんやらなんやらかんやらーなんやらかんやらー…
(タイ語による詳細な説明)

K
K

???

一切分からぬので,持ち歩いているメモ帳にペンを渡して書いてもらったところ,どうやらこの先の信号を左折して延々行くと,右手に「虎の絵のアーチ?」があるとのこと.まあいいや.そんなシュールな造形だったらすぐ目に入ることでしょう.

更に進んでいくと,反対車線を観光バスがガンガン戻ってきているではありませんか!これはもうこちらにあるので確定です.
20分も走った頃でしょうか,右手に看板が!
そこを曲がって程なく「虎のアーチ」が目に入りました.写真撮ってなくて残念至極―.

しかしこれでついにタイガーテンプルにたどり着いたのです!!(現在時刻13時過ぎ)

念願のタイガーテンプルに到着!

入口で車を停め,確か800円くらいだったと思いますが,入園料を支払い,15時には閉めるからとっとと見て回るようにというディレクションをされ,中に入りました.

中に入ると…

ヤギ「なんか用か?」

誰もいません

まあそりゃそうですよね.
あんだけバスが帰ったんだから,あとは個人の好事家しかいません.
そしてこのバスの帰りラッシュにはある理由があったことを,後々知ることになるのでした…

とりあえず,Tiger Valley こちら,というお葬式風の看板☞に従って進むと,強烈な猫のおしっこの匂いがしてきました.
すると程なく,青いシャツの人が溜まっている「虎の谷」に辿り着くことに成功しました.青いシャツの方々がお寺で働いている方々,数人トランシーバーを持った僧侶の方もいます.
声をかけると,番号札を渡され,そこのベンチで待つように言われたので,大人しく待つことにしました.

係官
係官

「番号札1番の方―,3番の虎までお越しくださーい!」

ようやく自分の順番が来ました.
私は男性の係官に左手を引かれ,虎の前に連れてこられました.勝手に動くと虎ちゃんを刺激するからでしょう.

寝ている虎ちゃんとまず1枚写真.次にお腹を見せてうねうねしている甘えんぼの虎ちゃんと1枚.触った感触は,毛の太い猫という感じでした.ニオイも雄の猫ちゃんの匂いと似ていますねー.
一通り触って,はい,おしまい.あれ?ザリザリ舐められるサービスは??と思ったのですが,次の「好虎家」がワクテカして待っているので,空気を読んで退散です.

 ああ,来てよかったにゃあ,と余韻に浸っていると,青いシャツの皆さんが「これから虎を虎の谷から畜舎に歩いて戻すから,紐を引かないか?」と声をかけてくれました.

そんなお誘い,断るわけないじゃないですか!!

紐を手に持つと,虎ちゃんは割合力強くお家に帰ろうとします.結構引っ張られたところで青シャツの方に交代.私の「虎に触ろうミッション」はこれにてコンプリートです!

さあ,バンコクに帰ろう!

「みんな、虎ちゃんとおウチに帰るよー」

よし!帰ろう!…かえろう…?あれ…雲ゆきが…?

空はだんだん雲行きが怪しくなってきています.

早く帰らねば.7月のタイはスコールの季節.突然大雨が降って運転しようにも前が見えなくなることもあります.そして暗くなると夜のバンコクは歩く分には楽しいのですが,車の運転にはカオスです.

車を走らせ,「Bangkok」の指示に従って車を走らせます.
だんだん暗くなってきたけど…うん,ラクチン!

案の定雨が降り出してきました.
そこで途中で車がたくさん止まっているドライブインっぽい店で雨宿り兼晩ご飯.
偶然見つけたこの店は味は大当たりでカオマンガイが美味しかったのです…が,これが大きな判断ミスでした

あたりはだんだん暗くなっていき,ヤモリが時折「キキッ」と鳴きます.静かな夕暮れをこの時は楽しんでいました.

ご飯を食べて再び車に戻った頃にはすでに真っ暗.まあ,バンコク手前だし街灯もあるだろうし 大丈夫だろう,などと頭の中お花畑で楽観視していました.

再び車に乗ってしばらく走ったところでバンコクの入り口のモニュメントを通過しました.そしてすぐに渋滞が始まりました.
タイガーテンプルの観光バスが早々に帰路に着いたのはこういうことだったのです!
タイガーテンプルを15時に出てしまうと丁度バンコク市内の帰宅ラッシュ時間帯!
渋滞に巻き込まれ
なかなか帰りつけないのです

この当時のバンコクは,高速道路や高速鉄道の建設中で町中を掘り返して工事をしている真っ最中.朝晩は,ジャカルタほどではないですがひどい渋滞に慢性的に悩まされていました.

私もその真っ只中に身を置く羽目に.
ああ,車をとっとと返してカオサン通りでカオマンガイ食べればよかったと後悔しても後の祭りです.
車は暗闇の中じりじりとしか動きません.
やっと渋滞を抜けて街中に抜けたのですが,昼間とは風景が違います.ランドマークにしている寺院の金色の屋根なんかは太陽が輝いていてこそわかるもので,見えるわけもありません.

この時間で目に入るのは眩いネオンサインやら屋台の電気やらだけで,どの場所もほぼ同じ風景に見えます.谷崎潤一郎の「全ては闇の中」とおんなじです.
もたもたしていれば,クラクションの嵐を浴びせられます.

迷子
迷子

渋滞で前に進めない…
ここどこ…?

でもなんとか,ようやくそれっぽい場所につきました.
今度は時間帯通行止めや一方通行など夜の交通規制がかかっています
東南アジアの大都市は観光客が多い街ほど夜の屋台が出る通りを中心に交通規制がかかり,昼間入れた通りに容易に近づけなくなります.

こうなると外国人にはもはやパニックです.そうこうしてカオサン通りの周りを1時間ぐらいぐるぐるしたあげく,私は最後の手に出ました.

迷子
迷子

「タクシーに案内を頼もう!」

困ったときの最後の手がこれです.
旧市街のある複雑な町の運転など,ニッチもさっちも行かなくなったら,タクシーの運転手さんにお金を払って先導してもらうほかありません.

そこで,この時も私は「この住所に行きたいから,先導してください.メーター分お金は払います.」と,気の良さそうな運転手さんに伝えました.
しかし私にタイ語の能力はありません.全く理解してはもらえません.じゃあ次,と言っても結果は同じです.

困り果てたあげく,ようやく近くの大きなホテルに飛び込み,客でもないくせにコンシェルジュさんに頼み込んで運転手さんに通訳してもらって元の宿に戻れました.
ついた時にはもう時刻は夜の9時半.レンタカー会社の人も帰った後でした….

やむなく近くの空き地(?)に車を押し込んでこの日は泥のようにすぐ眠りにつきました.

この翌日レンタカーを返却できました.
当然ですが,延長のお金を払う羽目に…契約は1日レンタルだったので…
こういう客がいるから,昨日の私のように8時に出発できない客が現れるんだろうなあと自戒です.
結局大手とほとんど変わらぬ料金になってしまいました.
まあでもとりあえず無事に帰れてよかった.

これが1回目のカンチャナブリー,一人運転でした.

【今回の旅の教訓3か条】

【その1】レンタカーは街中で返却(チェックイン)するべからず

借り出して町の外に出るのは簡単です.
標識に従ってすいている郊外へ向かえば良いだけです.

しかし,返却(チェックイン)は空港でするに限ります.
空港なら到着まで手取り足取り標識が出ていて,迷う危険性が低いからです.


素人が街中に返すのは至難の技です.

【その2】 大都市には明るいうちに到着せよ

これは大都市に限りませんが,日本の道路は夜でもよく走れるようにホントに良く整備されています.その感覚をそのまま海外に持ち出してはダメです.

特に海外の大都市は夜の町の姿は昼とは一変します.
明るいうちに大きな街に入る,が鉄則です.

【その3】GPS搭載のデジタル機器を携帯せよ

この当時はそんなものは普及してなかったので仕方ないですが,
Wi-Fiに繋いだ地図の見れる少なくとも携帯,可能ならiPadがないと運転は困難です.

結び

どうだったでしょうか?
少しでも参考になれば幸いです.

無謀にも紙の地図だけでドライブしたら,渋滞と迷子に苦しんだ,というお話しでした💧
なお,車載のカーナビは操作が難しかったり,データが古過ぎて使い物にならなかったりということはよくあることなので,
自前のGPS搭載のデジタル機器を携帯した方が良いでしょう.

今回の記事はKの一人旅でした.
次回の記事では,2016年にKとnanaが二人でタイガーテンプルに訪問したお話しをします.
またまた,トラブル続きで!?

是非,次回もお楽しみ下さい!

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